βー2
俺は、びっくりして後ろに後ずさりした、
本当に怖いときは、声が出ないというのは本当だった!!
声を出そうとしても出ない!!
すると、フードの奴は空中に浮いたまま、窓から部屋に入ってきた・・・
俺はさらに、後ずさりして、ベットから落ちてしまった。
「久しぶりだね・・・」
もう一度、確認するかのように、言ってきた・・・
「誰だよ!?・・・お前は何者だよ? 俺の命でも取りに来た死神か?」
俺は言い返した。よく見ると、フードの奴は俺の背丈とそんなに変わらない・・・
「その通り・・・」
そう言って、フードの奴はフードを取ると、下から出てきた顔は、
俺にそっくりな顔だった!!!!
αー2
僕の目の前にいるのが、霧高 学・・・
彼は今、僕の目の前にいる・・・
とてもびっくりしたような顔をして・・・
あぁ!そうか!僕が「死神」と冗談で名乗ったからかな?
そう思うと、笑いがこみ上げてきた・・・
自然と、口元がゆるんだ・・・
「嘘だよ、僕だよ」
「嘘・・・本当に貴(たかし)兄ちゃん!?」
そう言いながら笑った弟の目には、涙が浮かんでいた・・・
「あぁそうだよ、お前の事で今日は来たんだ、
わざわざ、この世界とは違う世界から。」
僕はそういうと、学に手を差し出した・・・
学の目からは、大粒の涙が流れていたが、その顔には
さっきと違い笑顔があった・・・
二人で学のベットに座った。
よく見ると、僕が向こうの世界に行く前と全然変わって無かった、
二つベットがあって、二つ机があって、
同じ、おもちゃが二つ・・・
ただ変わった事と言えば・・・この世界には、
もう僕は存在していないという事だけだった・・・