あの後・・・
やはり時は何事もなかったかのように過ぎ去っていった・・・
当たり前だよね・・・
私達が必死になって考えていても、
時間は待ってはくれないよね
昼休みが終わってから、私と美鈴はしゃべらなかった・・・
ううん、正確にはしゃべれなかったかな?
声をかけよう・・・とは思うのだけど
なぜか声をかけてはいけないきがする・・・
それの繰り返しで・・・
気がつけば、帰りの会・・・
今は、やっぱり声かけないほうがいいよね
そんなことを考えてるうちに・・・
帰りの会が終わっていた・・・
ふと、美鈴の方を見ると美鈴は何か悩んだような顔をしながら
うつむきながら教室を出て行った・・・
こんな時に、力になれないなんて・・・親友としてダメなのかな?
でも今私にできることなんてないし・・・
と思いながら、下駄箱から靴を出して履き替え、
帰るために校門をふと見ると・・・
「あっ・・・」
私は思わず声を出してしまった・・・
なぜかというと・・・
美鈴のことを待っていたように、細川が美鈴に声をかけ
一緒に帰っていったから・・・
いつもなら・・・杉本と一緒に帰ってるのに・・・
もしかして・・・美鈴が不安そうなのを見て?
ううん違ったとしても・・・
私はそれを見て、良かったね・・・美鈴・・・
と心の中で呟いた・・・
私は美鈴が羨ましく見えた・・・
だって、ちゃんと細川は美鈴のことを見てくれてたんだなって・・・
そして何より、彼女と彼氏に見えたから・・・
「ふぅ〜」
と落ち着いた感じのため息がでた・・・
私も杉本とあんな風に帰れたら・・・
ちょっと恥ずかしいけど・・・
うれしいな〜
なんて、思っていると・・・
「おい、佐々木〜」
私はドキッとしながら振り返った・・・
そこには、上本が壁によりかかりながら
そこにいたから・・・
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