βー4
飛んでいく・・・と兄さんは言っていたいたけれど・・・
飛ぶとしたらどうやって飛んでいくのかが、気になってしまった。
「どうやって飛ぶの?」
と兄さんに尋ねてみた。
すると兄さんは、微笑みながら窓を開けた。
不意に風が吹き込んできた、心地いいくらいのそよ風が・・・
俺は目を疑った、なぜかって?
もし、窓の外に白い綺麗な羽が目の前で集まり雲の様な絨毯を作ったら、
誰だってびっくりするだろ?
しかも、兄さんはその上にひょいと飛び乗ったからさらにびっくりした
「早くおいでよ。」
と兄さんに声をかけられどきどきしながら、足を一歩そっと乗せた。
すると、見た目よりふわふわした感じが足にあった。
もう片足をひょいと乗せると、兄さんが微笑んでくれた。
「さてと、急いでいこうか・・・」
とまじめな顔で兄さんが言うと白い絨毯はゆっくりと動き出したのだった・・・
αー4
ふと学を見ると、不思議そうに白い絨毯を眺めていた。
それはそうか、今まで見たことないもんな・・・
でもまた口が半開きでこれがまた面白と言ったらありゃしない。
こんな面白顔ができるのは、学だけだな〜なんて、のん気に思いつつ
白い絨毯にあぐらをかいた。
「立ってないで座りなよ」
と言うと、学は慌てて座った。
さて、どうしたものかあと少しだ・・・
自分の手をふと見ると、汗ばんでいるのがよくわかる・・・
僕みたいな、身分が普通会うことはなかなかないからである。
希願神社の神様はどうやら、やさしいらしいけど・・・
中には、すごく気難しい方がいるから大変らしい・・・。
そう考えると、やっぱり緊張するのには、変わりはないみたいだ。
「もう少しだよね?」
と学に声をかけられ、
「うん。そのはずだよ」
といった時、とても綺麗な曲と歌声が耳に入ってきた・・・
その曲はどこかなつかしく感じがしたのだった・・・。
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